あさいこどもクリニック 06-6926-1850
アレルギー: どう?
知っておいてほしい予備知識 のページも ご参考くださーい
1才までのアレルギー
1才までの離乳食の時期は、食物アレルギーが大なり小なりでてきます。採血すると4人に1人は 卵白(80%)牛乳(50%)小麦(10%)大豆(10%)の順でアレルギーがみられる というポピュラーなものです
食物アレルギーの峠が越えるまで 食物の制限【ゆるめ〜中等度〜厳密】をすることがおおくなりますが 平均1才すぎで腸内細菌叢が善玉菌優位になって峠を越えるので それ以降は逆にその食物を少しずつ食べていって慣れていくことが重要になります 最初は数口ずつ週数回/数年かけて量を増やしていって寛解に向かっていくのがベストです。 峠を越えても厳密な制限をつづけているとその食物に過敏性が高まった状態が続いてしまいます
1才までの乳児にみられるアトピー性湿疹も 卵>牛乳etcがきっかけになってダニホコリへの皮膚過敏性が高まって 赤くて痒い湿疹の増悪因子になっているので 食物制限をすることが多いのですが 食物が原因になっている訳ではなくてきっかけになっているだけなので強く制限しても 著明な効果は望めません。食物制限をしないケースでも1才 → 2才になるにつれ1ランク【重度→中等度/中等度→軽度/軽度→軽快】症状がましになっていきます。 基本的には 皮膚の弱い素因をもち、ダニの糞やホコリによる接触性皮膚炎が主体になります【オムツで覆われた箇所にはでません】 【あぶら脂/プロペト/ワセリン】で頻回に保護していくとジワジワゆっくりとおさまっていくようです【表面の皮膚/表皮は28日で再生していくので】
厳密な食物制限を何年もつづけると その食物にさらに過敏性が高まってしまうのも事実です 1才までの乳児期に食物制限を厳密にしないほうが その食物に より早めに慣れていくという報告もあります。 重症の素因【湿疹やじん麻疹だけでなく全身のアナフィラキシー症状/ゼーゼー嘔吐顔色不良哺乳不良で入院したetc RAST高値50〜100やプロバビリティカーブで100%近い】でなければ 少量ずつ摂取していくことが重要です
1才までの乳児期は 皮膚がまだうすくて ダニホコリカビ雑菌に慣れていく時期でもあるので 【少々の赤い湿疹はでて当たり前 全身が元気であれば大丈夫】 という昔からのスタンスをとるのが望ましいでしょう
★アレルギーが強いということは免疫力も同様に高まっているということになります。 アレルギー素因の子供さんはカゼウイルスにも過剰に反応するので【カゼに強い子】が多い というのが一般です
★ 0〜2才の低年齢での抗生剤使用は 将来のアレルギー(食物アレルギー/喘息/鼻炎/アトピー/花粉症)を1.1倍ずつでやすくします。 必要な場面(10数回の発熱に1回の頻度)に十分な量を短期間使用するのがベストです
じん麻疹
じん麻疹は 10人に1人にみられる というポピュラーなものです
カユミをともなう【みみず腫れ】がでてきて 4−5時間すると消えていき また違う箇所にでてくる というのが一般的です
1才までの離乳食の時期におこるじん麻疹はほとんどが食物によるものです。原因食品が便となって翌日排出されるとじん麻疹はでなくなり、再度おなじ食品を食べるとまたでてきます。1−2才を越えると自然とじんま疹もでなくなっていきます
2才を越えると 食物原因はごく少なく 体調の低下した時期(感冒・溶蓮菌・過密な行事etc)にみられます 体調がもとに戻るまで 4−5日ほど じん麻疹がでやすい状態がつづきます ぬるめの入浴にしておきましょう